甘調でリラクゼーション施設を営んでおられる、輝美さんにお話を伺いました。
私は物に執着が全くないのだけど、これは唯一執着のある物で、ビュートという車だよ。私は32歳の時に離婚したんだけど、この車との出会いはその直後だったんだよ。たまたま見かけて一目惚れして調べてみたんだけど、なかなかいい値段がした。だけど、元旦那に罵倒されて悔しい思いをしたというのもあったんだけど、「これから自分の人生を自分の足で歩こう」と思った。だから、自分の好きなものくらい手に入れようと思って、無理をして買ったものなんだよね。それからもう20年以上乗っている。
輝美さんにとってこの車はどんな存在なのですか?
“唯一の泣ける場所”だったよ。仕事から家に帰っても、まだ小さい娘がいたから泣くわけにもいかなくて。一人で、本当に数え切れないほどの涙を流した。娘が思春期の時なんかは、普段話せないことも車の中だと話せたんだよね。お互いに考えや感情を話して、涙を流したり、たまには怒ったりなんてこともあった。もう20年以上乗ってるから、いろんな人との思い出があるし、もう相棒で、大親友みたいな感じだね。
先ほど物に執着はないと仰っていたと思うのですが、リラクゼーション施設をやられている中で、感情として「この感情だけは失いたくない(執着している)」といったものはありますか?
なんか薄っぺらく聞こえるかもしれないけど、“大きな意味での愛”だね。
大きな意味ですか?
うん。ただ、優しさや受け入れることだけが愛じゃない。ときに突っぱねたり、厳しくすることも愛。私は、できているかは別にしても、全ての行動を“愛から起こしたい”と思っている。

